Norihitoブログ

50代からの人生のたな卸しをつづったブログです。

お客様に信用してもらえるってすごく嬉しい!

初めて仕事で感じた感動!

 

 19歳でトラック運転手として運送会社に入社し、

3か月間でトラックを一人で乗れるようになり、自分の担当するコースでの

集配業務が始まりました。

 

まずは、お客様に慣れることが必要です。

『おはようございます。荷物をお届けにきました』

簡単な挨拶ですが、最初はその言葉も恥ずかしくて緊張しました。

先輩の助手として回っていた時は、運送会社なんて誰にでもできる

簡単な仕事だとバカにしている所がありました。

いざ1人で回ってみると簡単ではありません。

 

一言の対応からの展開

 

1人でコースを回り出してから数日後、いつものように配達先に

荷物をお届けに行った所、事務所の若い女性に『お兄さん』と

呼び止められました。『はい、何でしょうか?』と私。

『昨日、配達してもらった荷物を開けてみたら中身が壊れていた』との話でした。

私は、一瞬"困ったな。こんな時どうすればいいんだろう?”と思いました。

荷物が壊れていた時の対処法など教えてもらっていません。

とにかく対応しようと思い、私がお客様だったらどんな返答をしてほしいかを

考えて返答しました。

『そうでしたか。すみませんでした。

中身を見せてもらっていいですか?

事務所に問い合わせしてどうすればいいか連絡させてもらっていいですか?』

などなどとお詫びと今後の対応について話をしていました。

 

するとその話を聞いていた年配の女性が奥から出てきて

『お兄さん、気に入った。今まで配達に来た運転手で

そんな対応してくれたの初めてだった』というのです。

今では、運送会社のサービスレベルが向上し、

トラック運転手のお客様への接客対応もよくなり、

このような対応はごく当たり前になってきます。

 

でも、約30年前では、言動や態度の悪いドライバーさんが多かったのです。

荷物の中身が壊れていても

『私の責任ではありません』

『私は配達するまでが仕事です』

『事務所に電話してもらえますか?』

という対応をする人がほとんどでした。

 

そんな時代での私の対応は新鮮だったのでしょう。

会社で力を持った年配の方に気に入ってもらえました。

話しはそこで終わらずに続きます。

『実は、返品したい荷物が倉庫にあるけど、あなたに集荷をお願いしたい」と

言ってもらいました。

 

その会社は、デパートのギフト商品を扱う倉庫であり、

お中元、お歳暮時期はメーカーに返品する荷物が大量に保管されています。

いつも集荷に来る運送会社があるそうなのですが、その時の一言の会話で

私にその荷物を発送してくれることになりました。

倉庫に連れていかれると大量の商品が置かれています。

これを全部、私に集荷してもらいたいとのこと。

 

すぐに事務所に問い合わせしましたが

『今日1日かかっていいからお前が全部引き取ってこい』との返事。

 

それから1日かけてお客様の倉庫と会社を何往復もし、

夜遅くにやっとすべての集荷が終わりました。

 

どんな仕事でもお客様に信用してもらうことが楽しい!

 

私は、お客様から信用してもらって荷物を出荷していただけることが

こんなに嬉しいことなのかと感動しました。

後日、会社の事務所の人に聞いた話では、そのお客様(年配の女性)は

気難しい人で何度もクレーム電話がかかってきた人だということ。

 

どんな仕事でも『お客様に信用してもらうことは嬉しい』とこの体験から

私は学び、この仕事が好きになっていきました。

 

今回はこことまで。